荷役監督/スーパーバイザー
- 何をしているのか
- RORO船という貨物船の荷役監督(フォアマン)をしています。“荷役”というのは、貨物船への貨物の積み降ろしを行うことです。私の仕事は貨物をどんな順番で積み降ろしするか、どんな配置にするかなど、荷役のプランを作成するところから始まります。プランを組んだら、荷役の作業員を手配し、荷役現場に立ち会って指示を出します。RORO船の荷役現場では20人ほどで作業しますが、コンテナ船や自動車船など大きな貨物船の場合は、100人ほどの作業員が動いています。
- この業務の意味合いは?
- 荷役作業を円滑に行い、貨物船を無事に出港させることが荷役監督の役割です。しかし荷役現場では作成したプラン通りに進まないことがよくあります。時間になっても積み込む貨物が到着していなかったり、貨物のサイズが事前に申告されていたものと違ったり、想定外のことが起こるのです。入社1、2年目から荷役監督を任されますが、作業員の方と一緒に乗り越えることも多くあります。この緊張感と、無事荷役を終えたときの達成感が、この業務の面白いところ。一番のやりがいです。
- 印象的なエピソードは?
- 貨物船内は立体駐車場のようになっているのですが、ある日の荷役中に船内のエレベーターが故障。荷役作業が完全に止まってしまい、貨物の積み降ろしができなくなりました。急いでお客様をはじめ関係各所と連絡を取り、対応を相談。貨物船は出港時間が決まっているので、そこからは時間との闘いです。決定事項を迅速に作業員に伝えて指示し、荷役を進めた結果、ギリギリ出港時間に間に合いました。こんな経験は初めてだったので相当焦ったことを覚えています。
- 働く現場から皆さんへ
- 仕事をするうえで、コミュニケーションを一番大切にしています。作業員の方々はこの道何十年というベテランばかり。指示通りに動いてもらうには、人間性を信頼してもらうほかありません。普段から相手を信頼する姿勢で良い関係を築いていくことが、仕事を円滑に進める早道だと思っています。荷役監督は意欲さえあれば誰でもなれる可能性がある仕事。私も学生時代には思ってもいなかった業務に就き、日々刺激があって楽しいですね。